🔰 乃木坂46を知る
2011年にデビューした乃木坂46は、2013年から毎年夏に「真夏の全国ツアー」(通称:全ツ)を実施しています。
2013年
乃木坂46として初となる真夏の全国ツアーは、札幌、福岡、難波、名古屋、東京の各5都市のZeepでの公演の後、「真夏の全国ツアー2013FINAL!」として、国立代々木競技場第一体育館で昼夜合わせて約24000名を集めて開催されました。
ライブ中盤では特別企画として「乃木坂46秋の大運動会」が実施され、桜井キャプテン率いる紅チームと白石キャプテン率いる青チームに分かれ、綱引き、玉入れ、リレーの三番勝負が行われました。
2014年
大阪、福岡、仙台、名古屋を回った後、後に「聖地」と言われるようになる明治神宮野球場で約3万人の観客のもとライブが行われました。
神宮公演では10thシングルである「何度目の青空か?」が初披露されました。また、本編ラストナンバーである「君の名は希望」の終盤には460発の花火が打ち上げられ、神宮の夜空を飾りました。
アンコールでは「気づいたら片想い」「ぐるぐるカーテン」の2曲を歌うと、病気療養のためライブを欠席していた1期生の橋本奈々未さんがステージに呼び込まれ、
ずっと客席で観てました。皆さんにご心配やご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。人前に出られるくらいには体調も回復したので、早く体力を付けて1日も早く復帰できるようがんばります。
と、観客に向けて謝罪と感謝の言葉を伝えました。
さらに当時SKE48と乃木坂46を兼任していた松井玲奈さんの姿がスクリーンに映し出されました。
SKE48として名古屋での握手会を終え、乃木坂46のライブTシャツを着た松井さんは「みんなと一緒に神宮球場に立ちたかったです!」と中継でメンバーやファンにメッセージを送りました。
2015年
仙台を皮切りに名古屋、広島など全国6都市を回った後、ツアーファイナルは明治神宮野球場2days公演でした。
1日目は開演前から雨が降り始め、2日目も小雨がぱらつき、ここから「乃木坂46の神宮ライブ=雨」が始まりました。
Wアンコールで登場した1期生でキャプテンの桜井玲香さんは、
絶対皆さんを後悔させないようなグループになります!
どこにも負けないグループになります!なので乃木坂のことを愛し続けてください!
と涙ながらに強い言葉を絶叫し大歓声を浴びました。
その時のことについて、桜井さんは以下のように語っています。
乃木坂46のツアーでダブルアンコールがかかったのは、あの時が初めてだったんです。しかもファンの皆さんとの距離が近いホール会場じゃなく、神宮球場で。まさかあんなアンコールになると思ってなかったし、そんなアンコールをかけてくれた皆さんに応えるためには、ずっと胸に秘めていた気持ちを思い切って出すしかなかった。(乃木坂46 夢の先へ/太陽出版)
(乃木坂46公式「ライブ参加者だけが観られた”真夏の全国ツアー2015”全16公演オープニング映像」)
2016年
デビュー日を記念して毎年2月に開催される乃木坂46のBIRTHDAY LIVEですが、東京オリンピックに向けて首都圏の多くのコンサートホールなどの改修工事が重なる「2016年問題」で見合う会場が決まらず、2016年は「真夏の全国ツアー2016 Final」として、明治神宮野球場3daysにて「4th YEAR BIRTHDAY LIVE」が開催されました。
神宮公演は、関東に接近していた台風10号の影響で、公演中止の可能性もある中、全日雨天に見舞われながらも、バースデーライブで恒例となっている、これまで発表された全楽曲112曲を3日間に分けて披露しました。
同ツアー初めの6月に、故郷である静岡で卒業コンサートを行った1期生の深川麻衣さんがセンターを務めていた楽曲である「ハルジオンが咲く頃」では、「聖母」の名付け親でもあり深川さんを慕っていた1期生の川後陽菜さんが大抜擢され、大きな歓声に包まれました。
また、活動を休止していたキャプテンで1期生の桜井玲香さんが当ライブで活動に復帰しました。
(乃木坂46 公式「BEHIND THE STAGE IN 4TH YEAR BIRTHDAY LIVE」予告篇)
2017年
この年のツアーは明治神宮野球場での2daysで幕を開けました。この神宮での公演は、本ツアーでその後に行われた他会場とはセットリストなどが大きく異なっており、3期生→2期生→1期生の順に、それぞれ8~11曲づつ披露した後に全メンバーでのパフォーマンス、といった流れで行われました。
2日目のアンコールでは、メンバーにも知らされていなかったサプライズとして、テレビ東京系の冠番組『乃木坂工事中』のMCを務めるバナナマンの日村勇紀さんが、同局系バラエティー番組『ゴッドタン』でおなじみの女装キャラクター「ヒム子」として“乱入”し「インフルエンサー」をメンバーに交じってパフォーマンスしました。
神宮での公演を終え宮城、大阪、愛知、新潟を回った後、本ツアーのFinalとして、デビューから約5年8カ月、ついに乃木坂46初となる東京ドームという舞台にたどり着きました。
ドーム公演では2日間で約10万人を動員し、最終日ではともに1期生の伊藤万理華さんと中元日芽香さんの最後のライブということもあり、Wアンコールで「きっかけ」が披露されていました。
これは伊藤さんが常々好きだと公言していた楽曲であり、キャプテンである1期生の桜井玲香さんの提案で急遽決められたものでした。
2018年
この年は、例年、デビューシングルが発売された2月に行われてきたバースデイライブが、会場などとのスケージュールが合わず、真夏の全国ツアーの初めに「乃木坂46 6th YEAR BIRTHDAY LIVE」として、明治神宮野球場と秩父宮ラグビー場で併催するという前代未聞の“シンクロニシティライブ”として組み込まれました。
隣接するとはいえ200mほどあるそれぞれの会場を、メンバーが自転車などで何往復も移動して、時には会場同士で掛け合いを行ったり、20thシングル曲“シンクロニシティ”では曲の名前通り、両会場がシンクロする形でパフォーマンスが行われたりしました。
6th YEAR BIRTHDAY LIVEから宮城ひとめぼれスタジアムまで、全国6会場11公演、総動員数53万人と過去最大規模のツアーとなりました。
2019年
この年はナゴヤドームを皮切りに、福岡ヤフオクドーム、京セラドームでの公演の後、6年連続となる明治神宮野球場でツアーファイナルを迎えました。ただ、台風10号の影響で8月15日の大阪公演は中止となってしまいました。
初代キャプテンである1期生の桜井玲香さんが卒業を発表したのに伴い、京セラドームの公演で、2代目キャプテンとして1期生の秋元真夏さんが就任することが発表されました。
ツアー最終日は、桜井玲香さんの卒業前最後の活動となり、真夏の全国ツアー2019の千秋楽ではありましたが、実質的には「桜井玲香卒業コンサート」となりました。
この公演は、会場である明治神宮野球場から全国各地の映画館に完全生中継され、232館250スクリーンで約7万人を動員しました。
アンコールでは桜井さんがひとりで外周を回る途中に、2018年12月にグループを卒業し、桜井さんと仲が良かった1期生の若月佑美さんが大きな花束を持ってサプライズで登場し「お邪魔しております、若月佑美です。卒業生を代表してお花を持ってまいりました。(桜井)玲香、本当に卒業おめでとう!そしてよく頑張りました!これからはともに戦友として頑張りましょう!」と花束を渡すと、桜井さんは号泣しました。
2021年
新型コロナウィルス感染拡大の影響で真夏のツアーが行われなかった2020年から2年ぶりに開催された真夏の全国ツアー2021は、大阪城ホールを皮切りに東京ドームでファイナルを迎える5都市10公演で開催されました。
このツアーは新型コロナウィルス感染防止のために政府発令のガイドラインに従い、収容人数や声出しなどの制限がある中での開催となりました。
マリンメッセ福岡で開催された福岡公演の2日目は、9月4日をもって3期生からの初の卒業、そして芸能界からも引退することを発表している大園桃子さんにとってラストステージになりました。
加入当初から、ことあるごとに泣き出していた大園さんのそばで寄り添っていることが多かった1期生の齋藤飛鳥さんは「大園桃子卒業セレモニー」で
桃子が『乃木坂も悪くないな』って言ったあの時。当時は、私は他の人よりほんのちょっとだけ桃子の近くにいたから、桃子があの言葉を言った時の気持ちが痛いほどよくわかりました。でもあの時あんなに近くにいたのに、なんで私の力で『乃木坂っていいな』って思わせられなかったんだろうってずっと心残りでした。力不足な先輩で本当にごめんね。
と言葉を詰まらせながら心残りがあることを明かしました。
ツアーファイナルとなった東京ドーム公演は、乃木坂46にとって2017年11月以来4年ぶりで、本来は9月8・9日に開催予定でしたが新型コロナウィルス感染拡大のため延期となり、約2か月半後の11月20日・21日に行われ、本公演をもって1期生の高山一実さんが卒業しました。
(乃木坂46公式 LIVE乃木坂46真夏の全国ツアー2021 for J-LODlive 真夏の全国ツアー2021〜福岡公演〜 「ごめんねFingers crossed」)
2022年
この年は9年ぶりの北海道公演を含む、全国7か所15公演で行われました。
ツアーファイナルでは3年ぶりとなる明治神宮野球場での3日間公演が行われ、初日、2日目は神宮ライブらしく雨でしたが最終日は天気に恵まれました。
期別ステージはグループに加入してから半年ほどしか経過していない5期生のパフォーマンスから始まり、4期生、3期生の後、鈴木絢音さん1人となった2期生と、秋元真夏さん、齋藤飛鳥さん、樋口日奈さん、和田まあやさんの4人となった1期生は合同で3rdシングル「走れ!Bicycle」収録曲「海流の島よ」を、かつての映像をバックに歌唱しました。
本編最後のMCで本ツアーの座長を務めた4期生の賀喜遥香さんは、
今回の全国ツアーでは色々な愛を感じる事が出来ました。毎公演が本当に楽しかったんですが、時には辛く感じた時に、先輩や同期そして後輩のみんなにも助けられ愛を感じました。
スタッフの皆さん、そしてファンの皆さんにも見守られ、こんなに愛に溢れている場所は他にありません。この場所をこれからも大切に守り、後輩のみんなに繋げていきたいと思います。
私は愛の詰まった乃木坂46が大好きです。
アンコール後の挨拶でキャプテンの1期生の秋元真夏さんは
バトンを後輩に受け渡して交代していくものだと思っていたものの、このツアーを通して、後輩と一緒に、バトンを横に並んで持ちながら走るのもステキだなと気づくことができました。そう思えたのも、このツアーを先頭で走ってくれた、かっきー(賀喜)をはじめとする後輩たちが本当にまっすぐに前を向いて頑張ってくれたからだと思います。ここから先も皆さんが応援していて絶対に後悔させないグループになります。11年目の乃木坂46もよろしくお願いします。
と締めくくりました。
(乃木坂46公式 LIVE乃木坂46真夏の全国ツアー2022 for J-LOD 北海道公演「裸足でSummer」)
2023年
真夏の全国ツアー2023は7月1日の北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ公演からスタートし、同ツアーとしては史上初となる沖縄での公演を経て、「聖地」明治神宮野球場4daysで締めくくられ、全国7都市16公演が行われました。
本公演は、1・2期生が全員卒業し3~5期生のみで迎える初の全国ツアーであり、乃木坂46として初の神宮4日間公演や、「有観客公演開催のガイドライン」が廃止され収容人数や声出しなどの制限がなくなった他、2013年から乃木坂46のライブ演出を担当してきたSEIGO氏が「言動や指導において一部行き過ぎた点があった」ことから本人が辞任を申し出たため本ツアーより演出家が交替となるなど、多くの注目点があるツアーとなりました。
ツアー中にリリースされた33rdシングル曲「おひとりさま天国」で初めてセンターに就任した5期生の井上和さんが座長を務め、その直前のシングル「人は夢を二度見る」でダブルセンターを務めた久保史緒里さんと山下美月さん、そしてキャプテンの梅澤美波さんなど、現体制で最も先輩となる3期生たちが随所で井上さんをサポートする形で進行しました。
ツアー最終日である神宮公演の最後にキャプテンである梅澤美波さんは、
私たちでも4日間乗り越えられました。ツアー16公演、4日間を乗り越えることが今の私たちにとって、とても大きな試練でした。怖さも不安もあったけど、確実に私たちの成長につながっていました。今、先輩たちのあとをしっかり受け継げたと証明できたと思います。私たちが乃木坂46です! 過去も今も、そして未来も全部まとめて愛して、みんなで前へ進んで行きます。 これからも私たちを信じてついてきてくださると嬉しいです。この夏たくさんの愛を届けてくださり、本当にありがとうございました。最高のツアーでした!
というメッセージを涙ながらに発し、乃木坂46の世代交代を大きく印象付けました。
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