AKB48の公式ライバル
「第53回 輝く!日本レコード大賞」においてAKB48が「フライングゲット」で初めて大賞を受賞した2011年に誕生したのが乃木坂46です。
SKE48やNMB48などのようなAKB48の姉妹グループであれば、ある程度成功は約束されていたかもしれませんが、それとは異なり「AKB48の公式ライバル」というAKB48グループとは一線を画すものであり、どのようなグループになるのかもわからず、成功する保証など全くない中で、オーディションには38934人がエントリーし、36名の合格者(後に2名が活動辞退)により結成された乃木坂46は、誕生の時から「想像を超える」ところからのスタートだと言えます。
研究生からのセンター抜擢
2013年10月に7枚目シングルのフォーメンション発表が、乃木坂46の冠番組である「乃木坂って、どこ?」で行われました。
今回の選抜は、これまでの16名から1名増えた17名で、3列目からひとりずつ名前が呼ばれていき、川後陽菜さん、衛藤美彩さん、中元日芽香さんが呼ばれ初選抜となり、今までとは大きく変わる予感をさせました。
5枚目までセンターだった生駒里奈さんが2列目で呼ばれ、前回6枚目でセンターを担った白石麻衣さんの名前がセンターの隣のポジションで呼ばれました。
そこまでで、これまでにフロントなど重要なポジションを担っていたメンバーは全て呼ばれており、誰が新たなセンターとなるのか、緊迫した雰囲気の中、呼ばれたのは「堀未央奈」さんでした。
堀さんは、2期生として加入して5カ月、しかもまだ正規メンバーではなく「研究生」という立ち位置で、番組には出演者としてではなく見学に来ていただけでした。
発表が一通り終わったところで乃木坂46運営委員会からのメッセージが読み上げられました。
この時のことについて1期生の生駒里奈さんは
あれは・・乃木坂46の歴史の中で、
衝撃の強さでいったら、いちばんだったと思います。
まさに「想像を超える」堀未央奈さんのセンター抜擢でした。
AKB48との交換留学
2014年2月に行われたデビュー2周年をお祝いするバースデイライブの2日後、1期生の生駒里奈さんがAKB48と、SEK48の松井玲奈さんが乃木坂46と交換留学という形で、それぞれのグループを兼任して活動することが発表されました。
AKB48の公式ライバルとして発足した乃木坂46は、AKB48はもとより姉妹グループのSKE48やNMB48などとは違う立ち位置で活動してきましたが、「想像を超える」この兼任により「AKB48の姉妹グループになってしまうのではないか」という不安が生まれ、多くのメンバーが反対の気持ちを持っていただけでなく、ファンの間では反対署名運動まで起きていました。
そんな中で、松井玲奈さんは9thシングル「夏のFree&Easy」から11thシングル「命は美しい」まで計3枚の乃木坂46のシングルに参加し、SKE48で培ったパフォーマンスで、それまで批判的だった乃木坂ファンを魅了し、乃木坂メンバーには、アイドルとしてのプロ意識を植え付けました。
46時間TV
1stシングルリリースから4周年となる2016年2月20日~22日にかけて、「乃木坂46 4th Anniversary 乃木坂46時間TV」が6動画サイト同時にネット配信されました。
一部VTRパートはあるものの、タイトル通り46時間連続の生配信で、メンバーが交代しながら出演し、様々な企画が行われました。
地上波放送では日本テレビ系の「24時間テレビ」やフジテレビ系の「27時間テレビ」などがありますが、46時間連続での生放送(配信)というのは「想像を超える」企画であり、出演者のみならず、製作スタッフも大変だとは思いますが、これまでに5回(2024年11月現在)行われており、ファンに人気の企画となっています。
2会場同時のシンクロライブ
2018年7月6日から3日間、乃木坂46の6周年を記念する「乃木坂46 6th YEAR BIRTHDAY LIVE」が行われました。
このライブは20枚目シングル「シンクロニシティ」にちなんで、明治神宮野球場と秩父宮ラグビー場の2会場で同時に開催するという日本の音楽シーンで初となる試みが行われました。
メンバーが自転車などで2会場を行き来しながら、基本的にはそれぞれの会場独自で進行しましたが、「命は美しい」ではお互いの会場の様子がスクリーンに映し出されたり、MCで両会場を結んで掛け合いをしたり、メンバーの合図で両会場の観客が交互に声を出したりと、2会場の一体感を感じさせる演出も随所に見られ、「想像を超える」シンクロニシティライブを成功させました。
(乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL「乃木坂46 6th YEAR BIRTHDAY LIVE 特典映像予告編」)
人は感動すると感情が動く
アイドルを応援するのは「かわいいから」とか「曲が素敵だから」というようなものがあると思いますが、それだけで夢中になって応援し続けてくれるファンが増えるような簡単な世界ではありません。
「予想もしていなかったメンバーがセンターに抜擢される」「前代未聞の2会場でシンクロするライブを行う」など「想像を超える」ことが感動を呼び、人の感情が動き、行動を起こすのです。
ファンを作るには、人の感情を動かす必要があります。
感動する瞬間というのは、人によって違うのかもしれませんが、ファンを増やし定着させていくためには、普通や常識を取っ払い「想像を超える」ことを常に考えていく必要があります。
◆乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと◆
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