乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと
乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと

世代交代

人生で大切なこと

世代交代

一般的に女性アイドグループの世代交代は難しいと言われています。
それは、一世を風靡していたモーニング娘。やAKB48の今を見れば、確かにそうなのかもしれません。

モーニング娘。は1997年に結成、1999年リリースの「LOVEマシーン」が大ヒットし国民的グループとなりました。
その後も「恋愛レボリューション21」「ザ☆ピ~ス!」などのヒット曲を出しましたが、人気メンバーの卒業などにより人気に陰りが見え、2007年には結成10周年を迎えましたが、この年を最後に10年連続で出場していた「NHK紅白歌合戦」の出場を逃しています。

一方、その頃に絶大なる人気を誇っていたAKB48は、2010年代前半に「ヘビーローテーション」「フライングゲット」「恋するフォーチュンクッキー」などの大ヒット曲を連発し社会現象を巻き起こしていました。
しかし、2010年代後半になると人気メンバーの卒業や、乃木坂46をはじめとした坂道シリーズの躍進もあり、徐々に人気に陰りが見え始め、毎年大いに盛り上がっていた「選抜総選挙」も2019年以降は開催されていません。

乃木坂46は2011年8月に結成され、2023年8月に12周年を迎えました。
乃木坂46をゼロから作ってきた1期生と2013年に加入した2期生は、すでに全員が卒業しており、2016年に加入した3期生が、最も上の世代になっています。
1・2期生で最後に残ったのは1期生の齋藤飛鳥さんでした。
その齋藤さんの卒業コンサートが、2023年5月に東京ドームにて行われた際の最後のあいさつで、

恩返しという言葉があると思うんですけど、私にはもっと好きな言葉がありまして。恩送りという言葉を知ってから、メンバーやスタッフさんに対してなんとなく気持ちの整理ができたような気がしていて。恩を返すだけではなくてどんどん送っていく、そうやって連鎖していくって素敵なことだと思うし、そういうことを私たちも歌っているなと気付いてからは、その言葉をすごく大切にして生きています

その言葉どおり、齋藤飛鳥さんの卒業コンサートでは、すでに卒業している同期(1期生)がサプライスで登場するような演出もなく、今いるメンバーだけで構成され、主役である齋藤さんは出ずっぱりではあるものの、後輩たちを輝かせるような演出も多く、集まった齋藤飛鳥ファンに対して「これからも乃木坂46をよろしくね」とお願いしているようにも思え、これも「恩送り」と言えるのかもしれません。

 

残されたメンバーの覚悟

残された3期生や4期生たちには、自分たちがこれからの乃木坂46を担っていくという覚悟が見て取れます。

3期生の伊藤理々杏さんは、

ファンとして好きだった、先輩方が作る乃木坂46が本当に大好きだからこそ、自分たちが主体になる乃木坂46は本当に“あの頃の自分が好きな乃木坂46”と同じように愛してもらうことができるのかという不安もありますが、だからこそ先輩がつくってきた乃木坂46を守りたいという気持ちも強くて。(乃木坂46公式書籍「10年の歩き方」)

3期生の阪口珠美さん

生駒(里奈)さんや(桜井)玲香さんから直接教えてもらえた3期生だからこそ後輩たちに伝えられることがたくさんあるはず。間近でお手本をたくさん見てきた私たちが、今度はお手本になる番なので、気を引き締めていきたいです。(乃木坂46公式書籍「10年の歩き方」)

4期生の賀喜遥香さん

乃木坂46が好きだからここにいるので、メンバーとして後輩に繋いで行けることはどんどん繋ぎたいですし、卒業された先輩方の素晴らしさをこれから伝えていくのは3期生さんや私たち4期生の役割でもあるので、5期生以降も加入してくるであろう後輩たちにどんどん乃木坂46の色やバトンをつないでいきたいと思うようになりました。(乃木坂46公式書籍「10年の歩き方」)

 

2023年真夏の全国ツアーの沖縄公演で、5期生の井上和さんが自身初の表題曲センターを務める33枚目シングル楽曲が発売前に初披露されましたが、その舞台裏が乃木坂46公式YouTube乃木坂配信中で配信されています。
そこには開演前に初のセンター楽曲披露でナーバスになっている井上和さんを、同期のメンバーが、あるものはさりげなく、あるものはふざけながら、そして開演直前にプレッシャーで泣き出してしまった井上さんに、3・4期生の先輩達は、明らかに自分たちが1・2期生の先輩からしてもらった励ましを、後輩の井上さんにかけていました。(3期生:久保史緒里さんの5期生:井上和さんへの声掛けは、まんま1期生:生田絵梨花さんのそれ)
先輩から受けた「恩」を、後輩にかける「恩送り」が、そこにはありました。

(乃木坂46公式YouTube乃木坂配信中「新曲を初披露した沖縄ライブでのセンター井上和に密着」)

 

 

「恩返し」より「恩送り」

「孝行したいときに親はなし」という言葉がありますが、乃木坂46で言えば「恩返ししたいときに先輩なし」ということでしょうか。自分が受けた恩を返したいと思ったときには、すでにその先輩は卒業してグループを離れているということです。

「恩返し」は、基本的には1対1ですので恩返しが終わればそこで終了ですが、「恩送り」ならば、ひとりが今いるメンバー全てに優しさを送ることも可能です。あるひとりが受け取った恩を何人もの人に恩送りをしたら、その広がりは無限ですし、組織としても強くなっていきます。

世代交代が難しいのは、上の世代が下の世代に何を伝えればよいのか、何を教えればよいのかが難しいという側面もあると思いますが、あまり難しく考えずに、先輩から受けた恩を後輩に送ることでも人が育つのではないでしょうか。

 

◆乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと◆

恩送り

 

 

 

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