乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと
乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと

なぜ乃木坂46には女性ファンが多いのか

人生で大切なこと

女性ファンが多い乃木坂46

「女性アイドルに熱中するのは男性」というのが一般的なイメージだと思いますが、乃木坂46には女性ファンも多くいます。
その最も大きな要因が、それまでの女性アイドルにはあまりなかったメンバーの女性ファッション誌モデルへの起用です。

2013年3月に白石麻衣さんが「Ray」の専属モデルに起用されたのを機に、齋藤飛鳥さんが「CUTiE」、西野七瀬さんが「non-no」、松村沙友理さんが「CanCam」など、メンバーの多くが人気雑誌の専属モデルとして活躍しました。
ファッション雑誌のモデルは女性にとっては憧れの存在であり、乃木坂46のメンバーでもある彼女たちは、それまでの雑誌モデルとは異なり、歌番組やバラエティ番組などテレビで見る機会や握手会に参加すれば直接会えるということもあり、その親しさが、さらに人気を高める要素となりました。

女性アイドルに熱中するアイドルオタクというのは、以前は、女性が付き合いたくない男性のトップにくるようなイメージでしたが、最近は「オタク」という言葉にマイナスのイメージがなくなってきていますし、「推し」や「尊い」というようなアイドル文化から発生した言葉が一般的にも使われるようになってきており、女性アイドルを好きになることへの抵抗感が和らいできています。

 

メッセージ性のある楽曲

楽曲にメッセージ性のあるものが多いのも要因の一つです。
女性アイドルの楽曲というと、元気ではじけるような曲や恋愛に関するものが多いイメージがあると思いますが、乃木坂46の楽曲には、人の心情や関係性などを表現するようなものなど、しっとりとしたメッセージ性のあるものも多くあります。
乃木坂46は活動期間が長くなり必然的に主要メンバーの年齢が上がっていることもあり、それらの歌詞の説得力が強くなっています。

例えば、20枚目シングル「シングルシンクロニシティ」では、恋愛に留まらず、もっと大きな規模の人との共感性や心のつながりを歌っています。

きっと
誰だって 誰だってあるだろう
ふいに気づいたら泣いていること
理由なんて何も思い当たらずに
涙がこぼれる

それは
そばにいる そばにいる誰かのせい
言葉を交わしていなくても
心が勝手に共鳴するんだ
愛を分け合って

みんなが信じてないこの世の中も
思ってるより愛に溢れてるよ
近づいて「どうしたの?」と聞いて来ないけど
世界中の人が 誰かのことを思い浮かべ
遠くの幸せ願うシンクロニシティ

 

23枚目シングル「Sing Out!」でも、「君」と「僕」のような具体的な対象ではなく、「ここにいない誰か」に対し「ひとりぼっちじゃないんだよ」と寄り添っています。

ここにいない誰かのために 今何ができるのだろう
みんなが思えたらいい
自分の幸せを少しずつ分け合えば 笑顔は広がる

この思いとどけClap Your Hands
風に乗って飛んで行け 愛の歌
ひとりぼっちじゃないんだよ
Say Hello  Say Hello  Say Hello

 

元気で明るい曲は若い女性が歌っても響くと思いますが、しっとりしていてメッセージ性が強く、そのメッセージも若い時期ならではのものとは違っており、このように一般的な若い女性アイドルが歌う楽曲とは一線を画すような楽曲があることが、女性が抵抗なく好きと言える要素にもなっています。

 

女性ファンを増やした白石麻衣

女性ファンが多かったメンバーの一人が1期生の白石麻衣さんです。
白石さんに女性ファンが多かったのは、白石さんが女性ファッション誌の専属モデルであったことが理由の一つで、白石さんが女性ファッション誌「Ray」(主婦の友社)の専属モデルを務め始めたのは、2013年5月号。
読者アンケートでも常に上位を争う人気で、白石さんが着た服が洋服店などで人気となる「まいやん売れ」という現象も起き、Rayの守屋美穂編集長は「アイドルの枠を超えた上品でガーリーな雰囲気が、読者から高い支持を得ている」と話しています。

2017年2月に発売した白石麻衣さんの2nd写真集「パスポート」は初週で10.4万部を売り上げ、2008年のオリコン週間本ランキング集計開始以来、歴代最高の売り上げを記録しました。
またその反響は徐々に広がっていき、発売から3年が経った2020年3月には累計発行部数は50万部を突破し、30回を超える重版を記録しました。
更に年間の写真集売上ランキングでは、2017年から4年連続でTOP10入りするなど、これまでに例のない驚異的ロングセラーとなりました。
白石さんは「パスポート」を制作する際に、

着ている衣装も自分でセレクトして選ぶなど、女性にも見てほしいという気持ちで作った

と話しており、「女性人気」を意識して作られたことがわかります。

 

 

女性ファンの関わり方

女性ファンは男性ファンとは違った関わり方をします。
男性は女性アイドルを恋愛対象的な見方をすることが多いですが、女性の場合は同性のアイドルを「自分もアイドルみたいに輝きたい」とあこがれの対象として見ることが多く、例えば、メンバーが身に着けているものと同じものを着用したり、髪型やメイクを参考にしたり、また「踊ってみた」「歌ってみた」動画を発信するのも、男性ファンとは違う関わり方の例です。

もう一つ女性ファン特有の見方として「頑張っている女性に対する応援」があります。
男性ファンでも「頑張っているから」という理由で推している人はいますが、女性ファンの場合は、同じ女性だからこそ共感できる部分があると言います。
若い女性がプライベートを犠牲にしたり、その難しさを知っているが上の節制による体形の維持など、多くの努力をし全てを賭けてステージで輝いている姿を見て、応援したいという気持ちになるようです。

 

まだまだ女性ファンを増やす余地はある

心理学的に女性は男性よりも人気の高いものを好きになる傾向があり、世の中のブームの多くは女性が作っているものが多いのはそのためです。
乃木坂46は女性ファンが多いと言っても、その割合は2~3割程度と言われており、まだまだ増やす余地はありますが、日本の女性アイドルグループとしてはトップクラスとなったのは、ファンが男性に限らず、女性にも広がったことが要因とも言えるでしょう。


  (日経エンタテインメント 2024年11月号より)

 

◆乃木坂46に学ぶ人生で大切なこと◆

女性を味方に

 

 

 

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